あなたは自分の飼っている猫がご飯を食べる様子を観察したことがありますか?
猫はご飯を食べているのをじーっと見られるのを嫌がる動物なのですが、よく見ると
「ほぼ丸飲みしてる!!」
「あまり噛んでない!!」
ということに気づく飼い主さんが多いです。
それも、噛まない&早食いしている猫もいます。
この記事では猫がご飯を噛まずに食べる理由についてお伝えします。
Contents
なぜご飯を噛まないの?
この疑問を説明するためには、猫の祖先の話をする必要があります。
猫の祖先はライオンやヒョウ、トラなどに似た大型猫の系統であると言われています。
これが現在のライオンやヒョウなどの大型のものと、カラカルやオセロット、ベンガルヤマネコなどの小型のものに分かれていったと考えられています。
私たちの飼っているイエネコは小型の猫に分類されます。
そして、大型猫の系統の性質はイエネコにもしっかり引き継がれているのです。
現在、地球に存在する大型猫の代表例はライオンです。
ライオンは狩りをしてご飯を捕り生活しています。
しかし毎日狩りを頑張っていても、うまくいくのは良くて2、3日に一回程度なのだそうです。
そして住んでいる場所は主にサバンナなので、他にも食料に困っているハイエナなどがいます。
せっかく捕ったご飯を狙われる可能性があります。
ライオンとハイエナが戦ったらライオンが勝ちそうなものですが、ライオンは一匹で狩りをすることもあるのに対し、ハイエナはチームプレーで戦ってきます。
必ずしもライオンが優位なわけではないのです。
そうした理由により、狩りに成功したら
お腹がペコペコ&誰かに食べられる前に食べなければ!!
となっていきました。
お腹も早食いをするために、必要最低限しか噛まなくても消化できるように適応していったと考えられます。
イエネコもこの噛まなくても消化できる性質を受け継いでいるのです。
ご飯を噛まないのは問題ない?
現在イエネコ向けに販売されているドライフードのほとんどは、猫が噛み砕かなくても飲み込むことのできるサイズとなっています。
ライオンは獲物から肉を牙で剥ぎ取る必要がありますが、ドライフードはイエネコの口に元々入るサイズですよね。
そのため噛む必要がほとんどないのです。
また、消化器官も飲み込めるサイズのものなら消化できるように発達してきましたので「消化不良にならないかな?」という心配は無用です。
この性質はイエネコの祖先から受け継いだ性質ですから、安心してください。
注意点
猫がご飯を噛まないで食べるのは問題ないと紹介してきましたが、一部気を付ける点があります。
- 体調を崩しているとき
この場合は消化器官が弱っていることがあり、いつものようにご飯を食べても上手に吸収できない場合があります。ご飯を少し砕いたり、柔らかくしたりしてから与えてください。
人間も体調不良のときはおかゆなど消化に良いものを食べますからね。
- 高齢の猫の場合
高齢の猫は消化器官の能力が低下してきます。ご飯を今まで通り噛まずに食べていると栄養が十分に吸収できなくなることがあります。
病院で定期健診してもらうことが望ましいです。ご飯も高齢猫用のものにしてより小粒のものを選ぶようにしましょう。
まとめ
イエネコがご飯を噛まずに食べるのは、祖先のネコ科動物からの名残です。
そのため吐き戻しなどが無ければ心配はしなくていいです。
体調不良を起こしている猫や高齢猫の場合は、ご飯を工夫してあげましょう。